この記事ではアデニウム・タイソコトラナムの基本情報や育て方のご紹介と、実生からの育成記録を書いています。
アデニウム・タイソコトラナム 基本情報
写真:Adobe Stock
基本情報
- アデニウム・タイソコトラナム
- Adenium Thai socotranum
- キョウチクトウ科 Apocynaceae
- アデニウム属 Adenium
- 原産・生息地:タイ(生産地)
- 花言葉:一目惚れ、純真な心(アデニウム全体)
特徴
タイソコトラナムはタイで生産された「ソコトラナム」です。
先にソコトラナムの特徴をお伝えすると、幹は太く短い円柱で、そこから細長い枝を何本も伸ばします。
ピンク色の花は比較的小さく、たくさん咲かせると小さな桜の木ようです。
原産地はインド洋にあるイエメンのソコトラ島。
希少なため、タイで生産を行って流通させているのが「タイソコトラナム」です。
ただタイソコトラナムはソコトラナムと同じ特徴を持っているとは限りません。
アデニウム全般に言えることですが、生産・流通の過程で交雑種が多く出回っているようなので種類の判別が難しくなっています。
成長した状態で購入する場合は、形を見て気に入ったものを選ぶと思うので問題はないと思いますが
実生からやる場合は育つまでどうなるか分からないので、品種や見た目の特徴にこだわりたい方は注意が必要です。
特にこだわりが無ければ、比較的丈夫で育てやすい品種とされています。
※キョウチクトウ科には毒を持つ種があります。食べることは無いと思いますが、剪定時に手袋をしたり、小さなお子さんやペットの誤飲に注意してください。
アデニウム・タイソコトラナム 育て方
ここで記載する内容は調べてみて、私たちが目安にしているものになります。
季節ごとの管理方法
タイソコトラナムの管理方法は情報が少なかった為、アデニウム全体とソコトラナムの情報を元にしています。
年間を通して
- 日がよく当たる場所で管理
- 風通しを良くする
春(10~20℃)
気温が上がると生育期に入る。
置き場所:できれば屋外で、しっかり日光に当てる。
水やり:新芽が出始めたら徐々に水やりの頻度・量を増やす。土が乾いてから2,3日置いて水をやる。
梅雨
梅雨の日照時間不足や湿気で土が乾かないと根腐れなどになってしまうため、土の乾燥具合を確認しながら水やりする。
置き場所:できれば屋外で、しっかり日光に当てる。雨には当てないように。
水やり:土が乾かないと蒸れてしまうので、水やりの頻度に注意。土が乾いてから2,3日置いて水をやる。
夏(20℃以上)
置き場所:できれば屋外で、しっかり日光に当てる。雨ざらしでもOK。
水やり:土が完全に乾いたら鉢底から水が溢れるくらい、たっぷり水やり。土が乾くなら毎日でもOK。
秋(10~20℃)
気温が下がってくると休眠期に入る。
置き場所:できれば屋外で、しっかり日光に当てる
水やり:落葉し始めたら徐々に水やりの頻度・量を減らす。
冬(15℃以下)
置き場所:気温が10℃以上を保てる場所で管理
水やり:断水。ただし、15℃以上を保てる場合や実生した苗など場合は、月1回根が湿るくらいの水やりをする。
自生地の環境
ソコトラナムの自生地であるソコトラ島は乾燥帯(BS、BW)
年間平均気温が26℃、1年を通して大体15~35℃の中で変動があり、年間の降水量は260㎜程。
年間であまり変動はないが、20~35℃の暑い時期と15~30℃の涼しい時期があり、変わり目で降水量が少し増える。
自生している場所は岩場や砂礫が多い土地で、遮蔽物が無く日が良く当たり、風通しの良い所。
タイソコトラナムの生産地であるタイは熱帯(Am、Aw)
ソコトラ島と緯度は近いのですが、高温多湿の為、栽培環境は室内で調整しているかも知れません。一応、参考までに調べました。
年間平均気温が29℃、1年を通して大体19~38℃の中で変動があり、年間の降水量は1580㎜程。
年間を通して気温の変化はあまりないが、乾季と雨季がある。雨季にはほぼ毎日1、2時間程度の雨が降る。
日本(東京)は温暖湿潤気候(Cfa)年間平均気温:16℃(2~35℃)で年間降水量は1470㎜程。
耐性
- 耐暑・耐寒:暑さには強いが、寒さには弱い
- 耐陰性:耐陰性は不明だが、元気に育てる為には日光が必須。
- 乾燥・湿気:乾燥には強い。土がずっと乾かないなどのジメジメした状態はNG
アデニウム・タイソコトラナム 実生について
アデニウムは基本的に25~30℃で管理。直射日光には当てず、日が入る明るい所に置いています。
発芽するまではタッパなどの容器に入れて腰水にし、多湿にしています。
腰水をやめるタイミングや植替えなどは様子を見ながらやっているので、経過を見てもらえたらと思います。
種蒔きの時期は気温が20度くらいになる春がベストなのですが、自分は梅雨明けしそうな7月に播種。
実生のやり方はコチラに詳細を書いています。
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初めての実生に挑戦!パキポディウム、アデニウム、ディオスコレアの種を蒔きました
2022/03/14追記 記事をご覧いただきありがとうございます。 現在は、この記事で紹介しているやり方から改善をした方法で実生を行っています。 最新の実生方法の記事はコチラ▼ こんにち ...
アデニウム・タイソコトラナム 育成記録
2021年7月
5粒を実生
5日で全て発芽
最近の状況から見たい方はコチラをクリック
(記事の一番下に飛びます)
2021年7月 タイソコトラナムの種を購入
楽天で種を購入しました。
種は1㎝以上あり、大きめで扱いやすいです。
2021年7月17日 播種
5粒を播種。
やり方など詳細はコチラ▼
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初めての実生に挑戦!パキポディウム、アデニウム、ディオスコレアの種を蒔きました
2022/03/14追記 記事をご覧いただきありがとうございます。 現在は、この記事で紹介しているやり方から改善をした方法で実生を行っています。 最新の実生方法の記事はコチラ▼ こんにち ...
2021年7月18日 4粒発芽
播種から2日目で4つから白い根?らしきものが生えてきました。真っ白な毛みたいのが生えてます。
2日で4つも発芽してくれると思いませんでした。
この後も順調に成長して行ってくれれば嬉しいです。
2021年7月19日 発芽した4個が生長中
少し緑色の部分が出てきました。
1本、立ち上がってきています。
2021年7月21日 全て発芽
すべて発芽しました。
倒れたままの芽もあったので植え直して立ててみました。
2021年7月24日 5本ともキレイに成長中
1週間くらいで青々として丈夫そうになりました。葉も葉脈がはっきりしてきて良い感じです。
この時点で腰水を辞めて、まめに水やりをすることに。
一応、保険としてトレーに少しだけ水を残しています。
2021年8月2日 鉢の上に材木を落とす
風で揺れるレースカーテンを抑えようと木材を窓際に立てかけていたら倒してしまい、ソコトラナムの鉢に直撃しました…
人災です。涙
右手前の子が材木と鉢の淵で潰され葉がちぎれてしまいました。
生長点も潰れてしまった感じです…
他の芽は曲がってはいるけど大丈夫そうです。
2021年8月8日 潰れた所から新しい葉が生えてきた
一時はどうなるかと思いましたが、新しい葉が生えてきてくれて一安心です。
他の芽も順調に葉の数を増やしています。
今後は事故が起きないように気を付けないとですね!
2021年8月31日 播種から45日
もう9月です。種を蒔いてから1ヶ月半経ちました。
材木で潰された子も完全復活して、幹も太くなりました。
腰水は卒業しましたが土は常に湿っているようにしています。
2021年9月9日 温室に移動
曇りの日が多いので温室に移動してみました。
1番左の手前がタイソコトラナムです。