この記事ではディオスコレア・エレファンティペス(亀甲竜)の基本情報や育て方のご紹介と、実生からの育成記録を書いています。
ディオスコレア・エレファンティペス(亀甲竜) 基本情報
写真:Adobe Stock
基本情報
- ディオスコレア・エレファンティペス(亀甲竜)
- Dioscorea elephantipes
- ヤマノイモ科 Dioscoreaceae
- ヤマノイモ属 Dioscorea
- 原産・生息地:南アフリカ
特徴
和名の通り、亀の甲羅のような塊根が特徴のディオスコレア・エレファンティペス。
若い内は丸い塊根ですが、そこからどんどんひび割れてゴツゴツした岩のようになります。
塊根の頭頂部から細いツルを出し、ハート形の葉をつけます。
白い小さな花を咲かせるのですが、雄株・雌株があります。
雄花は藤の花のように並んで咲き、日が経つと黄色に変化。雌花はツルにぽつぽつ付くようです。
咲くまで雄雌は分からないみたいなので、実生している子が花を咲かせるのを楽しみにしたいと思います。
※アフリカ産とメキシコ産は育て方が違うので注意。
調べていると混同している記載も見つけたので一応、書いておきます。
- ディオスコレア・エレファンティペス:アフリカ産、冬型
- ディオスコレア・マクロスタチア(メキシカーナ):メキシコ産、夏型
夏型と冬型では生育期が夏冬、逆になります。
「亀甲竜」「ディオスコレア」としか記載がない場合は確認した方が良いです。
ディオスコレア・エレファンティペス 育て方
ここで記載する内容は調べてみて、私たちが目安にしているものになります。
季節ごとの管理方法
生育期と休眠期があり、特徴がこちらです↓
- 生育期:休眠期が終わり、新芽が出てくると生育期に入る
- 休眠期:気温が下がって落葉すると休眠期に入る
ちなみにパキポディウムやアデニウムと生育期・休眠期の時期が逆で、秋冬春が生育期です。
年間を通して
- 日が当たる場所で管理。直射日光は避ける。
- 風通しを良くする
年間を通して直射日光は避ける。特に塊根部分は自生地でも半日陰になっているので、日に当てすぎないようにする。
春(10~20℃)
気温が上がってくると休眠期に入る。
置き場所:日が当たる明るい場所に置く。
水やり:落葉し始めたら徐々に水やりの頻度・量を減らす。
夏(20℃以上)
置き場所:日が当たる明るい場所に置く。蒸し暑い所は避ける。
水やり:断水。実生した苗など場合は、月1回根が湿るくらいの水やりをする。
秋(10~20℃)
気温が下がると生育期に入る。
置き場所:日が当たる明るい場所に置く。
水やり:新芽が出始めたら徐々に水やりの頻度・量を増やす。
冬(15℃以下)
置き場所:気温が10℃以上を保てる場所で、日が当たる明るい場所で管理。寒いと枯れます。
水やり:土が完全に乾いたら鉢底から水が溢れるくらい、たっぷり水やり。
自生地の環境
エレファンティペスは南アフリカのステップ気候(BS)の地域に自生しています。
西ケープ州では年間平均気温が17℃、1年を通して大体4~41℃の中で変動があり、年間の降水量は230㎜程。
年間を通して降水量の変動はあまりない。
気温の変動も日本と似ているが、日本より全体的にやや暖かい。
自生している場所は乾燥しているが、完全な砂漠ではなく多少植物が自生している場所。
塊根をの部分はツルに覆われていたり、他の植物の下に隠れていたりして半日陰の状態のものが多い。
日本(東京)は温暖湿潤気候(Cfa)年間平均気温:16℃(2~35℃)で年間降水量は1470㎜程。
耐性
- 耐暑・耐寒:寒さには強い方ですが10℃は切らないように。暑さにもある程度、強いですが直射はNG
- 耐陰性:耐陰性は不明だが、元気に育てる為には日光が必須。
- 乾燥・湿気:乾燥には強い。土がずっと乾かないなどのジメジメした状態はNG
ディオスコレア・エレファンティペス 実生について
コーデックスは基本的に25~30℃で管理。直射日光には当てず、日が入る明るい所に置いています。
発芽するまでは多湿にしています。
腰水や植替えなどは様子を見ながらやっているので、経過を見てもらえたらと思います。
亀甲竜は冬型の植物で夏は休眠するので秋口に種を蒔くと良いそうなのですが
1回目の播種は待ちきれずに購入してすぐ7月に播種。
2回目は9月に播種。
実生のやり方はコチラに詳細を書いています。
-
初めての実生に挑戦!パキポディウム、アデニウム、ディオスコレアの種を蒔きました
2022/03/14追記 記事をご覧いただきありがとうございます。 現在は、この記事で紹介しているやり方から改善をした方法で実生を行っています。 最新の実生方法の記事はコチラ▼ こんにち ...
ディオスコレア・エレファンティペス 育成記録
2021年7月
8粒を実生
2021年8月
3粒発芽
2021年9月
4粒発芽
2回目の播種 40粒実生
最近の状況から見たい方はコチラをクリック
(記事の一番下に飛びます)
2021年7月 亀甲竜の種を購入
種は松ぼっくりに付いてる種みたいな感じです。
2021年7月17日 播種
8粒を播種。
他にもパキポディウムやアデニウムを実生しましたが亀甲竜だけ違うやり方です。
詳細はコチラ▼
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初めての実生に挑戦!パキポディウム、アデニウム、ディオスコレアの種を蒔きました
2022/03/14追記 記事をご覧いただきありがとうございます。 現在は、この記事で紹介しているやり方から改善をした方法で実生を行っています。 最新の実生方法の記事はコチラ▼ こんにち ...
2021年8月8日 播種から23日目 発芽確認
なかなか芽が出てこないと思っていたのですが23日目に発芽を3個発見!
数日前から白い点が付いていて自分的にはゴミかカビかなんかだろうと思っていたのですが嫁さんが「発芽してるよ!」と言うので
テッシュを剝がしてよく見てみると本当に発芽していました。
でもちょっとキッチンペーパーに食い込んでる…
さらによく見ると3個発芽していて、内1個は食い込んでいた根が折れてしまいました(汗
その後、発芽している種を嫁さんが用土に窪みを作り種の羽の方を上になるように植えてくれました。
この後は腰水で管理をして水を切らさないようにします。
台風が過ぎて窓辺の気温が夕方でも32度あったのでエアコンが効いている少し涼しめのリビングに移動しました。
リビングの気温は25度以上になることはあまり無いです。
今後も発芽しているか見ながら順次、鉢の方に移していきます。
2021年8月12日 播種から27日 発芽から4日
紫色の芽の先に葉がちょびっと出てきました。
2021年8月19日 播種から34日 発芽から11日
葉がしっかりハート形になってきました。
発芽用のプラケースの中で他の種も発芽していたのでプレステラ105型に移し替え。
これで8個全ての種子が発芽し移動が完了しました。
2021年9月17日 播種から63日 発芽から40日
葉も大きくなり2本目の蔓が生え始めたのもいます。
8個あった種の全てが発芽したのですが最初に鉢に移した4本以外はなぜかダメになってしまったようです。
発芽してすぐではなく少し放置してから土に移した方が良さそうです。
ちなみに根が少し折れた亀甲竜はダメにならずにちゃんと成長しています。
播種から2ヵ月、発芽からは40日の亀甲竜。
芋はどんな感じに育っているのかチェックしてみました。
大体5㎜くらいですかね、まだまだ小さいですが今後の成長に期待です。
芋を鉢に戻す時、抜いて確認する前の状態より少し深めに植えてみました。
亀甲竜の芋はある程度成長するまでは土が被ってる方が生長速度が早いらしいです。
【播種2回目】2021年9月17日
今のところ1回目に播種した亀甲竜はちゃんと成長していますが、今後枯らしてしまう可能性もあるので追加で播種。
今回はseedstockさんで40粒購入しました。
1回目みたいに根が食い込んで折れてしまうことがないよう、キッチンペーパーからトイレットペーパーに変更しました。