この記事ではフォッケア・エデュリス(火星人)の基本情報や育て方のご紹介と、実生からの育成記録を書いています。
フォッケア・エデュリス(火星人) 基本情報
写真:Adobe Stock
基本情報
- フォッケア・エデュリス(火星人)
- Fockea edulis
- キョウチクトウ科 Apocynaceae
ガガイモ亜科 Asclepiadaceae - フォッケア属 Fockea
- 原産・生息地:南アフリカ、ナミビア
特徴
和名の「火星人」に負けない、インパクトがある見た目のフォッケア・エデュリス。
塊根の頭の部分からピヨンと枝(蔓)を伸ばし、愛嬌のある(?)姿をしています。
ある程度の大きさになると花を咲かせますが、緑色で小さくあまり目立ちません。
雄雌異株なのですが、花自体は似ていて雄しべあるかどうかで判断するようです。因みに雄しべの葯もかなり細かいみたいです。
フォッケア・エデュリス 育て方
ここで記載する内容は調べてみて、私たちが目安にしているものになります。
季節ごとの管理方法
生育期と休眠期があり、特徴がこちらです↓
- 生育期:休眠期が終わり、新芽が出てくると生育期に入る
- 休眠期:気温が下がって落葉すると休眠期に入る
年間を通して
- 日がよく当たる場所で管理
- 風通しを良くする
春(10~20℃)
気温が上がると生育期に入る。
置き場所:できれば屋外で、しっかり日光に当てる。
水やり:新芽が出始めたら徐々に水やりの頻度・量を増やす。
梅雨
梅雨の日照時間不足や湿気で土が乾かないと根腐れなどになってしまうため、土の乾燥具合を確認しながら水やりする。
置き場所:できれば屋外で、しっかり日光に当てる。雨には当てないように。
水やり:土が乾かないと蒸れてしまうので、水やりの頻度に注意。土が乾いてから2,3日置いて水をやる。
夏(20℃以上)
置き場所:できれば屋外で、しっかり日光に当てる。雨ざらしでもOK。
水やり:土が完全に乾いたら鉢底から水が溢れるくらい、たっぷり水やり。土が乾くなら毎日でもOK。朝方か夕方など涼しい時間帯に水やりをする。
秋(10~20℃)
気温が下がってくると休眠期に入る。
置き場所:できれば屋外で、しっかり日光に当てる
水やり:落葉し始めたら徐々に水やりの頻度・量を減らす。
冬(15℃以下)
置き場所:気温が10℃以上を保てる場所で管理
水やり:断水。ある程度、気温が保てると葉は完全に落ちないのでその場合は少量の水やりをする。実生した苗など場合も、月1回根が湿るくらいの水やりをする。
自生地の環境
フォッケア・エデュリスは南アフリカ、ナミビアに自生しています。
ナミビアのクネネに自生しているものを見つけたので、そこの気候を参考。
年間平均気温が22℃、1年を通して大体11~32℃の中で変動があり、年間の降水量は420㎜程。
年間を通してあまり変動はありませんが、平均気温が20℃を下回って雨が降らない時期と、平均気温が20℃を超え雨がよく降る時期があります。
自生している場所は乾燥はしているものの、わりと植物が多く
10m位のバオバブの木や5m位のユーフォルビア、3m位のパキポディウム・レアリー、その他アロエなどが生えています。
日本(東京)は温暖湿潤気候(Cfa)年間平均気温:16℃(2~35℃)で年間降水量は1470㎜程。
耐性
- 耐暑・耐寒:暑さには強いが、寒さにはある程度耐性があるが冬は室内が良い。
- 耐陰性:耐陰性は不明だが、元気に育てる為には日光が必須。
- 乾燥・湿気:乾燥には強い。土がずっと乾かないなどのジメジメした状態はNG
フォッケア・エデュリス 実生について
コーデックスは基本的に25~30℃で管理。直射日光には当てず、日が入る明るい所に置いています。
発芽するまではタッパなどの容器に入れて腰水にし、多湿にしています。
腰水をやめるタイミングや植替えなどは様子を見ながらやっているので、経過を見てもらえたらと思います。
フォッケアは初めてですが、発芽温度が25℃~30℃の夏型コーデックスということで温室管理で遮光をしました。
蓋をしてしまうとカビが凄いことになるらしいので、蓋はせずに腰水で管理。
1回目の実生は霧吹きを頻繁に、2回目の播種は霧吹きを控えめにしています。
フォッケア・エデュリス 育成記録
2021年9月
播種1回目:26粒
播種2回目:17粒
2021年10月
43粒中9粒が生き残る
最近の状況から見たい方はコチラをクリック
(記事の一番下に飛びます)
2021年9月 フォッケア・エデュリスの種を購入
今回もSeedstockさんで購入しました。20個でおまけ6個だったので26粒です。
ちょっとパキポディウムの種に似てますね。
いつものように半日くらいメネデールとベンレートの溶液に浸けてから播種します。
2021年9月17日 播種
蓋をしなければカビもそんなに生えないでしょうし、少し窮屈ですがプレステラ105型に26粒を蒔きました。
どれくらいで出てくるのか楽しみです。
2021年9月18日 発芽とカビ発生
勢いよく根っこを出しているのが1個、他の種も根っこっぽいのが少し出てきてるのがちらほら。
発芽するのは結構、早そうです。
ただ実は朝方、白いカビがすごい勢いで広がっていました。
パキポディウムにも生えるカビと同じだと思うんですが、ボリュームが結構あって…かなり焦って取り除いたので写真は撮り忘れてしまいました。
2021年9月19日 3個発芽
3個くらいちゃんと発芽しそうです。
でもいくつかは中身がグニャグニャになっている種がありました。
パキポディウムもそうですが、せっかく発芽してもなぜか発芽の途中でグニャグニャになる種があるんですよね…
この問題だけは解決したいです。
ここまで成長すると割と大丈夫で、種が割れて少し根が出たくらいがグニャグニャになりやすいです。
2021年9月21日 さらに2個発芽しそう
最初に出てきた3個は順調。あと2個くらいはちゃんと生えてきそうです。
このまま5個くらいは生き残ってほしいですね。
しかし半分以上、発芽してるのにその半分がグニャグニャになって溶けてしまうのは何故なんでしょうね…
2021年9月23日 結局3個で終了
3個は無事に発芽しましたが他は全部ダメになってしましました。
この3個は元気に育って欲しいです。
2021年9月30日 本葉が生えてきた
残った3つの株から本葉が生えてきました。
ぷっくらした幹?の部分からニョキっと伸びる枝が可愛くて見入ってしまいました。
【播種2回目】2021年9月29日 追加で17個の種子を播種
なんとなく前回の結果に納得いかず、色々調べて再チャレンジ。
追加で種を購入し、前回と同じく一晩(約12時間程)ベンレートとメネデールの溶液に浸けてから種を蒔きました。
今回もカビ対策で蓋はしません。
あと前回のように頻繁に霧吹で湿らすのは無し。
発芽して根に刺さらなくてもしばらくは放置するような感じで管理してみようと思います。
【播種2回目】2021年10月2日 2回目の播種から3日後
ん?今回も前回とあまり結果が変わらないかも…
温度は前回と変わらず25℃~30℃で、LEDの照射時間は12時間。
今回は前回より種子の動きが少ない気がします。前回は26粒中7粒くらいの種子に動きがありましたが、今回は17粒中5粒です。
5個の発芽で、その内1個は溶けそうなので4粒が残りそうです。
2021年10月30日 2回の実生を1つの鉢にをまとめる
1回目の播種の分は43日目で、本葉が3段目まで出てきてるのもいます。
2回目の播種の分は31日目です。
2回播種して合計で43粒9粒でした。
発芽はするけどそのまま育たなかったり、そもそも発芽しなかったりが多かったです。
鉢を合わせる時に発芽しなかった種子も一緒にいれたんですが、1ヶ月くらいしてからも発芽する種子もありました。
カビが生えなければ発芽しなくても見切りつけずにポットにそのままにしておくと良さそうです。